前回は「大井町のゼロ・エネルギー住宅」内観-1 玄関ホール と LDK を紹介しました。今回は内観 の二回目 各個室 を紹介します。
LDKと和室間の丸窓付きの引分け扉を開ける。
天井はシナ合板目透し市松貼りのうえクリアー塗装仕上げ。地窓は高断熱FIX窓 + 引分け内障子。上部は高断熱引違い窓 + 障子風インプラス を設置しています。
和室から廊下 ( 縁側 ) 越しに中庭方向を見る。
中庭
主寝室
枕側の窓は高断熱引違い窓 + 障子風インプラス
中庭側は地窓が高断熱FIX窓。上部は高断熱引違い窓 + インプラス。
天井は2階床組と構造用合板をそのまま表しています。丁寧な施工故に可能な仕上げです。
天井は勾配天井で、高い部分は2階の予備室に繋がっていて、ボルダリングウォールを登れば、上がることが出来ます。白い壁も施主の遊び心で採用した木毛セメント板にローラーによるペイント仕上。予想外の面白い仕上がりになりました。
中庭の周りをぐるりと一周回った訳です。
床のタイルカーペットは施主のDIY。化粧梁にハンモック用の金物も設置しています。
ユニットバスはハウステック製。勿論、高断熱浴槽を使用しています。
文中で所々紹介している様々な省エネ対策により、この住宅は外皮平均熱貫流 UA値は「省エネ基準値 - 0.87」「ZEH基準値 - 0.6」に対し「設計値 - 0.43」。
冷房期の平均日射取得率 nAC値も「省エネ基準値 - 3.0」に対し「設計値 - 1.4」を達成しています。
結果、「再生可能エネルギーを除いた、エネルギー消費削減率 は 24%」。
太陽光発電による「再生可能エネルギーを加えた、エネルギー削減率 は 102%」となり、ゼロ・エネルギー住宅 ( ZEH ) の基準を達成しています。
木製建具、木製家具は全てアクトデザインのオリジナルデザイン。
今回は「大井町のゼロ・エネルギー住宅」内観-1 玄関・ホール、LDK を紹介します。
施工風景や竣工時、昨年末の竣工後訪問の際にも、自分で撮影した写真は紹介していましたが、内観は特にプロのカメラマンに撮ってもらったものとは全く違います。
先ずは玄関から玄関扉を開けると、地窓から正面の中庭の様子が窺がえます。
地窓のFIX
窓は高断熱FIX窓を使用していますが、更に内窓のインプラスも設置しています。
玄関ホールから玄関扉・土間方向を見返す。( 玄関扉は勿論断熱仕様扉 )
土間は洗い出し仕上。今は必要ありませんが、将来を見越してベンチと手摺も設置。
左の扉はトイレ。正面は洗面所。右の扉を入るとダイニングスペースです。
扉を入るとダイニングスペース
左からパントリー用引戸、キッチン対面カウンター、奥はリビングスペースです。
リビングスペース側からダイニングを見る。LDKの勾配天井はOSBにクリアー塗装。小屋組み表し。床には何時もの竹縦積層フローリング ( イントリプル ) を採用しています。
左の窓は中庭に面しています。引違い窓は全て、高断熱引違い窓 + インプラス を設置しています。中庭の外壁は、ダイニング窓の正面に当たる主寝室の壁ノミを白色のサイディングとしています。
キッチン対面カウンター
右上に見えるシルバーの金属板は、プロジェクター置場。施主のアイディアで電線ラックを使用しています。
システムキッチンと食器棚+吊戸棚はサンワカンパニー製。奥にパントリーが見えます。
施主拘り抜いてデザインしたリビングルームのホームシアター。
施主も大満足の空間に仕上がりました。この住宅は、一級建築士の資格を持つ施主の描いたスケッチに基づいて設計されていますが、ホームシアター周りに関する拘りは大変なものでした。
正面壁はウエスタンレッドシダー羽目板乱張り。天助のOSBは、吸音効果を期待して部分的に有孔板としています。スピーカーは全て施主自らが設置しました。
去年の夏に竣工し、年末にプロのカメラマンに竣工写真を撮ってもらいました。昨年中にデーターを貰っていましたが、多忙で紹介が遅くなってしまいました。
建設地は何時もの様な住宅密集地ではなく、周りは空き地が多いので、外観は私でも上手く撮影で来たと思っていましたが、やはりプロのカメラマンが撮った写真は、一味も二味も違っているようです。
東北東側外観
外観のイメージは和風ですが、アイジー工業の金属サイディング ( ガルステージ ) を採用しています。
ガルステージは表面材のガルバニウム鋼板の心材として、厚さ約15mmのポリイソシアヌレートフォームと言う断熱材を使用した断熱サイディングです。今回は通気工法を採用しているので、ガルステージの断熱性能は、外皮性能の計算にカウントすることは出来ませんが、少なからず影響は及ぼしていると思います。
実際にカウント出来る外壁部の断熱材は柱と間柱の間に、厚さ100mmの高性能グラスウールによる充填断熱。床下の断熱は基礎の立上り部に、外側に厚み30mm、内側に厚み50mmのパフォームガード断熱材を打込む基礎断熱を採用しています。天井・屋根部に使用下断熱材は、厚さ100mmの高性能グラスウール に89mmの高性能グラスウールをプラスして敷き込んでいます。
向かって左側の木製ルーバーはリビングの目隠し。右側の板塀は焼杉で浴室の目隠しです。
この住宅は、屋根に載る28枚のシステム容量6.27kwのシャープの太陽電池によって、この住宅で使用するほぼ全てのエネルギーを賄う
ゼロ・エネルギー住宅 ( ZEH ) です。
焼杉板を使用した目隠し板塀。予想よりも斑の無い仕上がりで、キシラデコール塗装の様です。
玄関ポーチからのスロープ床は洗い出し仕上。付庇は軒天を張らずに腕木と垂木を木素地現しとしています。
昨年の10月に着工した「桜上水の家」が竣工しました。
木造3階建て準耐火構造の都市型住宅です。
当初のデザインは白黒のツートンカラーでボーダーで縁取りした切妻でしたが、施主の希望で変更しました。
道路側のファサードはパラペットを立ち上げて、住宅と言うより、オフィスの様な外観に仕上がりました。
許可を得て隣地の敷地内から撮影させて頂きました。
LDKは所々を勾配天井として、天井高に変化をつけ、リズミカルな楽しい住空間を造り出すことを試みました。ハイサイドライトは、夏期の熱気の排気を期待して設置していますが、朝日や月などの眺めも期待しています。
LDKの一画に設けた屋根付きの外部空間は、4.5畳程度の面積ですが、ご家族での様々なイベントが行われる事を期待しています。
テレビ置場はオリジナルデザイン家具
壁はLIXIL / エコカラット
屋上の面積も4.5帖程。陽当りは抜群なので、洗濯干場としては勿論、スカイツリーや都庁も眺めることが出来ます。
ここでビールを飲んだら、さぞや美味しいのではと想像します。
足柄から春の便りが届きました。
スロープと道路の間の花壇のピンクの芝桜が、黒い外壁に映えて綺麗です。
まだ咲き始めたばかりの様ですが、これから花壇一面に咲き乱れると思います。
内部の写真はプロの撮影した写真とは、技術も機材も格段に差が付く筈なので、後日改めて紹介する予定ですが、施主御夫妻や施工して頂いた(株)創建の野原社長と雑談をしながら私が撮影した写真も、とりあえず紹介しておきます。
ダイニングスペースからリビングスペースを見る 梁からぶら下がる電線ラックには、ホームシアター用のプロジェクターが載っています。
キッチンスペースからリビングスペースを見る
対面カウンター越しにダイニングスペースを見る。ダイニングは中庭に面しています。
ホームシアターのスクリーンを下したところ。ホームシアターの計画は施主自身の構想・指導によって行っています。リビングスペースに接する和室
主寝室の天井は構造材表し
地窓から中庭に植えた竜の髭を見る
洋室-1
白い壁は木毛セメント板にホワイト塗装。面白い味わいの仕上がりです。
施主のご理解を得てエアコンによる床下温風暖房にもチャレンジしました。
カバーは施主のDIY
床下からの吹出口。ダクトによる温風の誘導などは一切行っていないので、暖房の効果に斑があるものの、予想以上の効果に施主も施主も満足してくれているようです。
太陽光パネルよる発電も順調で、LDKスペースに設置した電気温水式の床暖房可動時にも拘らず余剰電力を売電できています。
プロのカメラマンに撮影の写真が届きましたら、また改めて内外の竣工写真を紹介させて頂きます。
新しい家具もそろい、引っ越しの段ボールも片付いた頃ですので、プロのカメラマンにお願いしての写真撮影に立ち会う為に、8月に竣工した大井町の家へ約4ヶ月振りに行って来ました。
この住宅はZEH支援事業の対象物件。
ZEH住宅 は屋根や外壁や床下の断熱材の性能の良いものを使用し、開口部にもペアガラスなどの高断熱のサッシを使用することにより、エネルギーのロスを極力少なくします。加えてエアコンや給湯器も高性能の省エネ性能の高い機器を設置して、エネルギーの使用量を抑え、使用するエネルギーは再生可能エネルギーである太陽光パネルによって発電した電力で賄うと言う、いわゆるゼロ・エネルギー住宅が ZEH住宅 です。勿論通常よりは建設費は上がりますが、国から補助金も支給されるので、コストアップによる負担はある程度は軽減されます。
カメラマンの邪魔にならないように、私も写真を撮って来ました。
8月末、外構工事が完了し、ついに 大井町の家 が竣工しました。
植物の緑が加わると、外観が映えて見えます。
斜路と玄関、ポーチは洗い出し仕上
リビング前のウッドデッキとルーバ
中庭の白石の竜の髭も映えてます。
お盆休み中も外構工事は進行していました。
ヒートポンプ式給湯器と貯水タンクを隠す為の板塀は焼杉です。思った以上に斑の無い焼き目になり、キシダデコール塗りに見えます。
斜路と緑地廻りの縁石の設置もかなり進んでいます。
区画整理地域の為、現在は周りに建物が建っていないので、360°の写真撮影が可能です。
内部の工事は前回の時点で既に終了していますが、まだ撮っていなかったアングルの画像を紹介します。
玄関ポーチから中庭を見る。
障子を開けて中庭を見る。砂利の白が眩しいです。
和室から中庭を見る。
施主自らボルダリングウォールにクライミングホールドを設置。
2階からの見下げ
リビングから和室を見る
間接照明を点灯したところ。
納戸のカーペットも施主自ら行ったDIY
施主の夢と拘りで一杯のこの住宅はもう少しで完成します。
先週には建物本体の工事は完成し、工事はいよいよ大詰めの外構工事が始まっています。
内部の工事は先週の段階で99%以上完成していたので、殆ど変わりはありませんが、この日は時間があったのでゆっくり写真を撮ることが出来ました。
リビングスペース
ダイニングスペースからキッチンとリビングを見る。
システムキッチンはサンワカンパニー製。お洒落でリーズナブル。
リビングスペースから和室を見る
和室~リビングスペース間の木製建具
和室からリビングスペースを見る
LDKに戻ってブルーライトの間接照明を点灯してみましょう。
照明計画 及び 照明器具 は施主自ら考えて選定したものを使用しています。
梁から吊るされている金属板はプロジェクター設置用です。
食器棚の上下に間接照明を設置。
食品庫
玄関ホール
玄関土間は洗い出し仕上
玄関に隣接するシューズクローク
洗面ボールは施主支給品
鏡と窓の高さを合わせるのも施主が拘ったデザイン。
トイレの壁の突起はオブジェ。
主寝室
予備室の部屋ですが勾配天井、壁仕上、ボルダリングウォール等遊び心溢れる部屋になっています。
2階の床は施主がDYIにより施工する予定です。
台形の開口部はボルダリングウォールの部屋に繋がっています。
納戸のボルダリングウォール用の開口からの見下げ。
納戸からLDKを見下げる。
ルーフバルコニーから、中庭越しに納戸と洋室を見る。
ダイニングスペースの高窓を見る。
梅雨明けと同時に、外構工事を残し、建物本体の工事が完了しました。
この建物はZEH支援事業対象建物なので、屋根には太陽光発電パネルが設置されます。
現場の工事はいよいよ大詰めです。先週は木製建具・造作家具の取付と衛生・電気設備機器の取付工事が行われました。
シーリングファンも設置済みです。
木製建具・造作家具の取付もかなり進んでいます。
この木製建具は引込部分に上枠や吊レールがありません。当初は上部ガイドとVレールとで対応しようかと思っていましたが、創建の野原社長と建具屋さんの提案で、Vレールは取止め、引出し用のスライド金物で上部のぐらつきを最小限にすることが出来ました。
勾配天井最低部には間接照明が設置されています。
天井仕上げは構造用合板やOSBにクリアー仕上
洗面ボール・洗面水栓、洋風便器や手摺、タオル掛け、換気扇も設置されています。
内部の工事は大詰めです。来月から外構工事が始まります。
先週は主に内装のクロス貼りの作業が行われました。
建物本体の外観は2週間前から殆ど変わりがありません。
変化があったのは、ヒートポンプ式給湯器の室外機と貯湯タンク、
エアコンの室外機が設置されたことでしょうか。
断熱材同様にZEH支援蒔事業には大変重要な機器なので、写真撮影し、報告書を提出する必要があります。
先週雨の為に延期になった、バルコニーの笠木&手摺も設置が完了しています。
内部の工事はクロス貼りの作業が9割程度が終了していました。
右上の写真。狭い壁の窪みに、這いつくばって作業をしてくれています。「ありがとうございます。」
壁に白いクロスが貼られることによって、木部が鮮やかに見えるようになります。
天井のフックはハンモック吊り下げ用。
このロングアイボルトはボルダリングウォール補助ロープ用。
今回は外部の工事の進行は無し。現場に着く少し前までルーフバルコニーのアルミ手摺の取付をしていたらしいのですが、雨の為に延期になりました。
アルミ手摺の他は、外部は外構工事を残すのみです。
内部は塗装工事が完了し、今週はクロスなどの内装工事が始まります。
リビング & ホームシアター スペースはウエスタン・レッド・シダー張り。
ウエスタン・レッド・シダーはクリアー塗装を施すと落ち着いた色合いになります。
貼りは米松、束は杉を使用しているので、今はそれ程色味に違いはありませんが、数年すると松は赤茶に変化します。施主はその変化を楽しみたいと言っています。
天井に使用したOSBはクリアー塗装を施すと、ウエスタン・レッド・シダーと同様にいい感じに落ち着いた風合いになりました。
二層吹き抜けの部屋にはボルダリングウォールを設置。壁の一部は木毛セメント板にローラーで白色塗装を施しました。
天井はラーチ合板にクリアー塗装です。
外部の工事はほぼ完了し足場とシートが外され、建物の全貌を見ることが出来るようになりましたが、先週に続いて雨混じりのスッキリとしない天候なのが残念です。
耐久性を重視し、玄関庇の破風にもガルバニウム鋼板を巻く予定でしたが、施主の希望もあって、このまま木部現しになりました。
内部の工事は大工さんによる木工事が終了し、昨日の現場は塗装工事を行っています。
木部には着色はせず、クリアー塗装ノミとして木そのものの持つ色合いと、経年変化を楽しむことになりました。ただ一口に木部と言っても「杉」「松」「ウエスタンレッドシダー」「ゴム集成材」「針葉樹合板」「シナ合板」「OSB」など色々あるので、同じ色合いになるわけではありません。
和室前の庇は施主の遊び心
大工さんによる木工事、外壁サイディング工事が大詰めです。
2階部分の白いサイディングもほぼ張り終わっています。
区画整理内の近所の工事中の新築建物は、住宅密集地に建つ都市型住宅の様なデザインの建物ばかりなので、2階は一部屋だけのほぼ平屋に近い大屋根の外観は、目を引く存在になっていると思います。
ラワン合板の部分はボルダリングウォール。梯子が立掛けてある壁は木毛セメント板張りで、ローラーで白くペイントする予定です。
毎回紹介している階段手摺も完成しています。
納戸からLDKを見る。天井はOSB + 有孔OSB貼り (CL) 仕上げ。
木工事の完成が近いので、塗装と木製建具の打ち合わせも行いました。
塗装業者さんに塗装サンプルを作成してもらい、施主に決めて頂きます。
今回は大工工事 ( 内部造作工事 ) と破風板金と外部金物取付工事等を紹介します。
先ずは外部から
外壁仕上げ材として採用したガルバニウム鋼板製金属サイディング ( ガルステージ )は、施工済みま黒色の部分と白色の部分のツートンカラーとなり、白色部分の設置工事が進行中です。
屋根周りの工事は9割程度完了し、破風板金や各換気金物の設置、軒天の設置も大詰めです。
LDKの天井材設置工事が完了しました。OSBにクリア塗装仕上げとなる予定です。
和室の造作工事も順調です。
各室の木製建具枠、家具工事も順調で今月中には終了出来そうです。
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Author:凛太郎
猫が大好きな一級建築士です
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