ギャラリー間でやっていた展示会を見学し終え、煉瓦の建物に向かってみると、建物はこじんまりとした公園の一部に在るようでした。
乃木邸と言うからには、あの203高地の乃木希典大将の邸宅だと直に分かりました。
明治の軍人の邸宅らしく、実に質素な造りです。
玄関にも特に装飾は、見当たりません。
こちらは庭側。
半地下とも1階ともとれる石積の最下層階の上に、山荘の様な木造の建物が乗っています。
空中回廊のように見えるのは、見学用のブリッジです。
道路から見えた煉瓦の建物は厩(うまや)だったようです。
立札には、明治22年に建てられたと書かれています。
この厩、母屋よりも立派に見えるのは私だけでしょうか?
近代建築散歩によると設計者は北沢虎造と言う陸軍の築城設計者で竣工は1901年(明治34年)とありますので、厩の方が12年も早く建てられたようです。
迂闊にも、この辺りを乃木坂と言うのは、乃木邸が在ったからとは気が付きませんでした。
乃木邸の隣には乃木神社も在りました。
明治天皇が崩御した時に乃木大将が殉死したのも、この邸宅と言うことです。
乃木邸を訪れたのは、偶然にも司馬遼太郎の坂の上の雲を読んだ直後だっただけに、とても乃木神社に参拝する気にはなれませんでしたが、203高地の戦いで亡くなった沢山の若者の為に、今度近くを出掛けた時は、乃木神社にも参拝したいと思っています。
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