
左の2階建ての建物がカフェ・エレバートとして営業中の田中屋仲町店(旧桜井商店)右の4本のイオニア式のオーダーが施された3階建ての建物は、現在は歯科医院として再生された旧山吉デパートです。

このアングルの写真だと、建物ボリュームの違いが分かりますね。
まずは田中屋から

正統派の洋風様式建築と言うのとは、ちょっと違う感じでしょうか?
竣工は1915年ですので、本来震災復興時の防火建築である看板建築とは言えないのかも知れませんが、私はあえて本格的な看板建築に分類したいと思います。


側面の壁に窓はありませんが、ちょっと大きめの歯飾り(デンテル)は後方まで施されています。

イオニア式風の2本の柱が、ちょっと大きめの歯飾り(デンテル)を直接支えちゃってるところが面白いですね。

1階の角柱の柱頭のデザインも凝ってます。

1階は座席が少なく満席でしたが、2階は座席も多くコヒーブレイクが出来ました。

なんと木造だったんですね。

小屋梁には
上棟 大正四年二月一五日
大工 新井 助太郎
左官(大宮かも?) 松本 (渋造と書いてあるのかな?)
鳶 上野 金太郎 と記されています。

階段はかなりゆったりしています。
古そうに見えますが、最近造ったものかも・・・?

旧山吉デパート
設計者は保岡勝也で、竣工は1936年。
すっかり奇麗になっていますが、数年前に川越に来た時には、1階は空っぽで、廃墟のような状況でした。
数年前の姿は ⇒ ≪こちら≫

「川越最初のデパートとして昭和11年に建てられた建物は廃墟となり長い間放置されていたが、復元と耐震補強を行い、昭和初期の美しい姿を復活させた。「蔵の町川越」に点在する数件の洋風建築が川越の街並みの歴史を語っている。左右のステンドグラスからもれる暖かな光は歩く観光客の目を楽しませる夜景となっている。」と記されたポスターがショウウィンドゥの中に展示されています。
以前訪れた時にはなかったステンドグラスも復元されています。
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