今回の散策の目的は、下谷神社の参道に建つモルタル造形の看板建築の名作田中家と、曾禰中條建築設計事務所が設計したとも言われている日本橋富沢町のハリオグラスビルを見学することです。
それに加えて、上野から浅草橋経由で日本橋富沢まで移動する道すがら、まだ知らぬ看板建築や出し桁造りなどのレトロな建物を見付けることでした。
さらに、余力があれば人形町まで足を伸ばしたいと思っていました。
まずは、昨日の一番の目的地、田中家です

藤森照信さん著の「看板建築」でも紹介されている建物です。

「看板建築」の中で紹介されている建物の中でも、かなり目立った物件なので、当然記憶に残っていましたが、いつも街並み散策の参考にしている「近代建築散策」には記載が無いことから、既に解体されてしまったと思い込んでいたのです。
目の前の浅草通りを、知らずに何度も通り過ぎていたと思うと、なんとも複雑な思いです。
でも、現存していて良かったです。

見ての通り、看板建築の中でも屈指の素晴らしいデザインの建物です。

藤森照信さんの「看板建築」の中でも「モルタルで仕上げた看板建築としては最高の作で、デザインは大正以後日本に導入されたウィーンなどのゼセッション様式を取り入れている。3階のマンサール屋根をアーチ形に納めたところは心にくいし、また、1階入口の唐破風も面白い、はき溜めに鶴。」と記されており、この建物の素晴らしさを絶賛しています。

建物全体のデザインだけでなく、装飾も本館的

角が生えているので鬼か悪魔か ?

こちらはエンジェルか ?
と言うことは 天使と悪魔 ?
所在地 / 台東区東上野3丁目
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