7棟の登録有形文化財がが指定されている中町通りの中でも、3棟も並んで存在しているのはここだけです。

左 / 十七屋履物店 中 / 久松商店 右 / 福島屋砂糖店
看板建築で有名になった石岡で、最も良く紹介されるのがこのアングルからの写真です。

今まで紹介してきた看板建築(平松理容店、森戸文四郎商店、すがや化粧品店)がモルタル色(グレー)だったのに対し、この二棟は色彩が施されている事により、かなり見た目の印象が異なります。

十七屋履物店

設計者 / 不詳
建築年 / 1930年 ( 昭和5年 )
所在地 / 石岡市国府3-4-22
国登録有形文化財
軒下に施されたロンパルディア帯と言われるロマネスク様式教会等に良く見られる軒飾が見事です。
また、中央のアーチの下に縦に書かれた店名が、上手くデザインされています。

いしおか散策マップには「昭和5年に建てられた履物屋。木造2階建ての看板建築。2階は持送風の柱頭飾りを中心にして縦長の連窓を左右に配する。昭和4年の大火後この地区で最初に再建され、この地区における看板建築の先駆けとなった。」と記されています。

久松商店

設計者 / 不詳
建築年 / 1930年 ( 昭和5年 )
所在地 / 石岡市国府3-4-21
国登録有形文化財
電文と呼ばれる文様が施された帯状の装飾が、中央でアーチを作っています。

アーチの下に、縦書きで店名が記されているりで、全体の印象は、十七屋履物店に似ていると思います。

いしおか散策マップには「昭和5年に建てられた化粧品・雑貨店(現在は喫茶店)。木造2階建ての看板建築。ドイツ下見板張りの正面外壁は、戦前、銅板が張られていた。昭和4年の大火後、この地区の店舗の再建に広く採用された看板建築の代表例である。」と記されています。
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