中町通りにも、まだ
レトロな建物が在ったかもしれませんが、僕が気が付いた建物は全て紹介しました。
今日からは
中町通り以外の
レトロな建物を見て頂きます。
喫茶店四季この建物も、
石岡市の看板建築の特徴である、
モルタル造形の看板建築です。
設計者 / 不詳
竣工年 / 1930年 ( 昭和5年 )
所在地 / 石岡市国府3-3-24
国登録有形文化財
一見すると左右対称のように見えますが、良く見ると向って左の2階の窓には、
アーチ状の飾りが施されているのに対し、右側にはそのような装飾はありません。
また、向って右側の
「喫茶店四季」側の一階は、増築されていて元の姿は分かりませんが、左の端 ( 角 )を見てください。
何と、
コリント式の様式柱が1階と2階でズレています。

建物の後ろに入って行く為の、通路の入口のようです。

御覧のように、
アーチが壊れてしまっています。
アーチの左側にも、右側と同様の柱が建っていたのかも知れません。
2本の
ドリス式の様な装飾の柱に門型に
アーチを掛け、その上に
コリント式の柱を建てたのかもしれません。
元の姿が気になります。
コリント式や
イオニア式、
ドリス式などの、柱頭に装飾を施した
西洋様式建築では、通常の場合、柱の本数は偶数なのですが、この建物では3本です。ましてや、上下で柱がズレているとは、なんと言う自由なデザイン何でしょう?
それにしても、2階の
コリント式の柱は短すぎです。
妻壁が
南京下見板張りなのも面白いです。
いしおか散策マップには
「昭和5年頃に建てられた貸店舗。木造2階建ての看板建築。コリント様式風の柱頭飾りや屋根に立ち上げた煙突風の突起物など得意な造形を持つ。当初から貸店舗として建てられた数少ない貴重な建物である。」と記されています。
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テーマ:建物探訪 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2012/07/18(水) 08:00:00|
- 建物探訪
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
これは、入り口を作るときに巧妙に柱を移動させたのではなく、もとからこうなっていたのでしょうか。
なんともユニークなデザインですね。
- 2012/07/19(木) 20:39:08 |
- URL |
- 御光堂(pulin) #bcrgFSAk
- [ 編集]
1階の柱にも、ドリス式の様な柱頭の装飾が施されているので、恐らく建設当初から柱はズレていたのではないでしょうか?
それにしても壊れる前の写真が手に入らないものでしょうか?
- 2012/07/20(金) 17:08:34 |
- URL |
- 凛太郎 #-
- [ 編集]
斜から撮った写真の、木の壁と正面のモルタル(?)壁の接しているところがすごいですね(面白くて)。
久しぶりに拝見して、状況がわかっていない質問で申し訳ないですが、石岡って茨城県の石岡ですか?
(そうなら)法政大学の合宿所があったので、学生の頃、毎年行っていました。
こんな文化的な町だったなんて…。
- 2012/07/26(木) 13:15:43 |
- URL |
- NAO #-
- [ 編集]
そうです、茨城県の石岡市です。
看板建築は道路に面した壁にしか装飾しないので、横から見るともろに木造なのが分ります。
ただ、側面はトタン葺の建物が殆どなので、下見板張りのものは珍しいと思います。
僕も大学はお茶の水に通っていたにも関わらず、当時は神田の看板建築を殆ど見ていません。
- 2012/07/26(木) 23:11:22 |
- URL |
- 凛太郎 #-
- [ 編集]