
中島商会
清洲通りと直交する佃大通りには、あちこちに銅板葺の看板建築や出桁造りの建物が残っています。
その中でも、一際目に着くのがこの中島商会です。

間口が三間あり、1階にもちゃんと壁があるので、見た目の安定感があります。
看板建築は1階が店舗なので、道路側は全て開口部になっていることが多いのです。

頭部の銅板は改修でペイントした塗装が禿げたのでしょうか? 白っぽくなっているが気になりますが、頭部以外の銅板の状態はいいようです。

少々痛みは目に付きますが、2階の窓と手摺は木製で、オリジナルかと思われます。
中島商会のロゴもちゃんと残っているのも嬉しいですが、左から書かれているので、ロゴは戦後のものかも知れません。

それに何と言っても、雨戸の戸袋が見事です。
上部には亀甲崩し、下部には網代(桧垣)紋様が施されています。
また、ただの戸袋とは異なり、霧除け庇と一体化したデザインで柱型の様にも見えます。
職人の技能の高さや拘りを見付けるのは、看板建築探しの楽しみの醍醐味です。
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