アクトデザイン凛太郎のブログ

住まいのこと、ネコのこと、身の回りのこと、今思うことを綴っていきます

「野良犬」を見ました。

この三連休は何処へも出かける予定が無いので、久しぶりに夜更かしをしてDVDで古い映画を見ました。
題名は1949年公開の黒澤明監督作品 「 野良犬 」です。
映画ファンを自称する僕にしては、今までに鑑賞した黒澤映画は意外に少なく、現代劇では「生きる」「天国と地獄」くらいでしょうか。
何故今更こんな古い映画を見ようと思ったかと言うと、先月の19日にテレビ朝日の開局55周年ドラマとして「野良犬」江口洋介主演でリメイク版が放送され、その内容があまりにも面白くなかったので、オリジナル版の出来映えに、とても興味が湧いたからです。

まず、「刑事が拳銃をバスですられる」と言う物語の設定からして、沢山の刑事ドラマ警察小説に触れる機会があり、刑事は普段は拳銃を携帯していないことを、常識として知ってしまっている私には、戦後の混乱期が舞台のオリジナル版ならともかく、現代劇としては「設定に無理がある」と直ぐに思えてしまいます。
今回リメイクされた現代版「野良犬」のストーリーは、この現在に置き換えたら不自然でしかない「刑事が拳銃をバスですられる」部分だけを使い、他のストーリーはオリジナル版とは全く違うもので、他の部分で踏襲しているのは、登場人物の名前くらいのものなのです。

オリジナル版「野良犬」は、三船敏郎演じる主人公、元復員兵の若い刑事と、志村功演じるベテラン刑事の目を通して、終戦直後の日本社会が抱える矛盾と混乱を、街の風景描写と若い刑事の心の葛藤を描くことであらわした作品であり、時代背景の全く異なる現代劇には置き換えようがありません。
そこでリメイク版では刑事と犯人を幼馴染みの設定に替え、テーマを過去のいじめ問題に置き換えいます。
つまり、オリジナル版リメーク版は全く違うものであり、リメークと呼べる内容ではないのです。

リメイク版については「見て損をした」とか「時間の無駄だった」とかいう感想しか思い当たりませんが、オリジナルの黒澤明監督「野良犬」を見てみようと思うきっかけにはなったのですから、リメーク版を見るのに費やした2時間は、全て無駄な時間だったとは言え無いかも知れません。

視聴率を少しでも上げるには、黒澤作品のリメイクと言う売り文句が必要だったのかも知れませんが、既にオリジナル版を見ている人や、僕のようにリメイク版を見たのをきっかけに、オリジナル版を見た人間は別として、
今回、テレビ朝日の開局55周年ドラマと銘打って放映された「野良犬」が、オリジナル版同等視されてしまうことが心配でなりません。


                  
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テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

  1. 2013/02/10(日) 18:20:09|
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