今年オープンしたばかり デ・ラランデ邸 は既に紹介しましたが、今日からは東ゾーンに在る、看板建築を紹介します。
先ずは

丸二商店

間口は3.5間でしょうか?
実に堂々たる面持ちの商店建築ですが、1階に全く耐震壁がないので、地震には弱そうです。
看板建築は関東大震災による大火を教訓に、防火性能を高めるために、道路に面した外壁を銅板葺にしたり、モルタル塗にしたわけですが、耐震性能に対する配慮は見て取れません。
関東大震災による被災の恐怖は、一般住宅にとっては揺れそのものよりも、地震の後に発生した大火災だったことが窺えます。

設計者 / 不詳
竣工年 / 昭和初期
旧所在地 / 千代田区神田神保町3丁目10-1
このアングルから見れば、この建物が角地に建っていたことが分かります。
1階の道路に面していたと思われる2面は全てが開口でガラス張りな店舗は、当時としてはとてもお洒落な荒物店だったことでしょう。

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銅板をご覧ください。欄間の上部は青海波、2階外壁部は網代、中央が高くなった特徴的なパラペット部は一文字葺と部分別に葺き方を変えています。

屋上の角に建つ、塔状の親柱もこの建物の特徴です。

この建物は、建築時から昭和20年頃まで神田神保町で荒物屋を営業していたそうで、店内の展示は、その当時を再現しています。

階段はかなり急ですね。


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次回は向かって左奥の建物を紹介します。
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