
コロンナ広場の中央に聳え立つ高さ30mの柱はマルクス・アウレリウスの記念柱
記念柱としてはフォーリ・インペリアーリのトライアヌスの記念柱の方が有名ですが、ここの記念柱もなかなかのものです。
後に見えるのはキージ宮殿。 内閣総理府が置かれています。

マルクス・アウレリウスは後に5賢帝と呼ばるローマ帝国の名皇帝の一人で、5賢帝の中では最後の皇帝です。
つまり、マルクス・アウレリウス亭の治世の後、ローの帝国の衰退が始まったとも言えるのです。
映画 「グラジエーター」 や 「ローマ帝国の滅亡」 にも登場する皇帝です。

最上部に立つ青銅像は、当然マルクス・アウレリウスの像かと思いましたが、ローマ皇帝と言うよりも聖人に見えます。
検索してみると、やはり聖パーオロの像であることが分かりました。
元々はもちろん皇帝像でしたが、教皇シクストゥス5世が1588年に聖パーオロの像取り替させたのでした。

高さ30mの柱は、ドイツ遠征の勝利を記念して建てられたもので、柱の表面には戦いのエピソードが螺旋状に浮き彫りにされています。

ショッピングモールのあるガレリア側からコロンナ広場を見る。

ガレリア
ガレリアはリバティ様式で建てられた、2003年にオープンしたショッピングモール。
コロンナ広場から、直ぐ隣のモンテチトリオ広場へ

モンテチトリオ宮殿
表面の装飾はベルニーニのもの。 現在も国会の下院として使われています。
オベリスクはアウグストゥス帝がエジプトから運ばせた紀元前6世紀ころのもので、18世紀末にこの場所へ移されたそうです。
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスは500年前のオベリスクをエジプトから持ち出し、ローマ教皇は1500年前のローマ皇帝の偉業を描いた記念柱上の皇帝像を、そこに描かれている物語とは全く関係の無い聖人像にすげ替えたのです。
皇帝がエジプトからオベリスクを盗み出した行為は、良くあることのような気がしますが、記念柱の像のすげ替えは、徳の高い方の行為としてはいささか理解に苦しみます。
いよいよ次はパンティオンです。

建物の合間に、ドームの一部が見えてきました。
※ この記事内の説明文は 「Wikipedia」 「わがまま歩き29 イタリア5都市」の内容を参照しています。
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