カンピドリオ広場はローマの七つの丘の中の最も高い丘に在ります。
現在では16世紀半ばにミケランジェロが設計したバロックの広場として有名ですが、古代ローマ時代には、ユピテル神殿の在るローマで最も神聖な聖域だったのです。
ミケランジェロの設計したカンピドリオ広場は、建築史上初めてバロック的広場を創案したと言われていますが、古代ローマファンの私には、古代ローマの面影を全く残していない現在の姿は、少し悲しくもあります。

長い階段の下からカンピドリオ広場を見上げる
もっと目立つ広場かと思っていましたが、階段の下からでは、広場の様子は窺い知ることは出来ません。

階段を上ると左右に馬を従えたギリシャ神話に登場するカストルとポルクスの双子の神の像が迎えてくれます。



階段を上がり切り、カンピドリオの丘に立つと、今度はマルクス・アウレリウス帝の青銅製の騎馬像が見えてきました。

カンピドリオ広場と言えば、複数の異なった形の建物をひとつの明快な対称軸線上に統合したバロック的なデザインと床に描かれたモザイクの床の模様で知られています。
なんとかモザイクの床の模様を写真に撮ろうと試みたのですが、高い所に上らない限りどうやら無理な様です。

カンピドリオ広場のもう一つの目玉がマルクス・アウレリウスの騎馬像

この像はレプリカで、本物はカピトリーノ美術館内に展示してあります。
多くのローマ皇帝達の彫像は、帝国滅亡後にキリスト教徒によって破壊されたり、テヴェレ川投げ捨てられる運命を辿りますが、この彫像はキリスト教を公認した皇帝、コンスタンティヌスの騎馬像と間違えられ破壊を免れたのです。
長く郊外の邸宅の庭に放置されていたものを、ミケランジェロが再び表舞台に復帰させたのです。

マルクス・アウレリウスの騎馬像の後、広場の正面奥に在るのは市庁舎。
広場からは左右対称に見える両側の建物は、右側がコンセルヴァトーリ宮殿、左側はパラッツォ・ヌオーヴォ(新宮殿)が建っています。
現在では前者はコンセルヴァトーリ館、後者はヌーボー館として利用されています。
二つの建物は地下通路で結ばれており、両館合わせてカピトリーノ美術館と呼ばれていて、一般に公開された美術館としては世界最古の美術館です。
地上から撮った写真だけでは広場の雰囲気が伝わらないので

手持ちの資料から
※ この記事内の説明文は「Wikipedia」「週刊ユネスコ 世界遺産」「ローマヴァティカン市国・システィーナ礼拝堂」 等を参照しています。
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