

ドゥカーレ宮殿

西 ( 広場 ) 側外観
左端に カルタの門 ( 布告の門 ) が見えています。

3層中央の尖頭アーチ窓上の彫像は有翼の獅子 と ひざまづくドージェ:アンドレア・グリッティ 。

南 ( 海 ) 側外観
ドゥカーレ宮殿はヴェネツィア共和国のドージェ ( 元首 )の官邸 兼 政庁舎だった建物。
9世紀初頭に城砦として建設され、14世紀(1309年)から16世紀にかけて、現在の優雅な美しい姿に改修されました。

華麗に美しく連続するゴシック風尖頭アーチ、特に2層のアーチに施された四つ葉状柱頭は、イスラム建築の影響が見られる細やかな装飾が施され、ヴェネツィア・ゴシック様式の最高峰と言われています。


アダムとエバァ


ヴェネツィア・ゴシック様式の特徴と言える四つ葉状柱頭は、先日紹介したカナル・グランデ沿いに建ち並ぶ宮殿にも、多く採用されていましたね。
それにしても、薄ピンク色の外壁が何とも美しい。
治安の大変良かったヴェネツィアの建物はどれも優美で、外敵に攻められることなど、全く想定していないような造りです。
内乱や政変が続いたフィレンツェ共和国の政庁舎、ヴェッキオ宮殿の武骨な外観とは実に対照的です。

カルタの門 ( 布告の門 )
オリジナルの設計者は ボン兄弟 ですが、1797年に破壊された為、現在見られるものは19世紀に修復したものです。

門の上には、ここでも ドージェ ( 元首 ) と有翼の獅子 の像のレリーフが施されています。
両側の壁龕には、
上段 / 徳 と 慎重 の像 ( ボン兄弟作 )
下段 / 節制 と 力 の像 ( アントーニオ・リッツォ作 ) が飾られています。
写真右下に写る、宮殿北西角に当たる開廊1層の円柱上には ソロモンの裁き ( ピエトロ・ランベルティ、ナンニ・ディ・バルトロ作 )
門の奥には 巨人の階段 が見えます。
※ この記事内の説明文は「Wikipedia」「週刊ユネスコ 世界遺産 ヴェネツィアとその潟」「21世紀シリーズ ヴェネツィア」等を参考または参照しています。
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