しかしよく考えてみると、この日の朝には水上バスの奥まで押し込まれて撮れなかった フェローヴィア停留所~リアルト停留所 までの大運河沿いの建物の写真を撮るチャンスです。
気を取り直して朝とは反対方向の、リアルト停留所 ⇒ フェローヴィア停留所 方向の水上バスからの風景をお届けします。
今回は水上バスの右甲板に乗ったので、リアルト停留所 から フェローヴィア停留所 までの、右岸 ( カンナレジョ地区側 ) の建物の写真です。
リアルト橋 少し北側 右岸 / カンナレジョ地区

左端の建物 / ヴァルメラーナ館 - Palazzo Michiel ( 美術館 )
中央よりやや左のオレンジ色の建物 / Locanda Leon Bianco
( 2つ星ホテル )
中央から右側の建物群 / カ・ダ・モスト館 - Ca' da Mosto
13世紀に建設されたビザンティン様式の邸宅。
建設当時は平屋の住居兼工房でしたが、16世紀に2階部分が増設され、
19世紀には3階部分が建設されたそうです。
16~18世紀にはヴェネツィアで最高のホテル 「 レオン・ビアンコ
( 白獅子館 ) 」 として知られていました。

左側の建物 / ヴァルメラーナ館 - Palazzo Michiel ( 美術館 )
中央の運河 / S・S・アポストリ川
S・S・アポストリ川の奥に見える塔 / サンティ・アポストリ教会の鐘楼
中央右側のオレンジ色の建物 / Locanda Leon Bianco ( 2つ星ホテル )
右端の建物 / カ・ダ・モスト - Ca' da Mosto

サンティ・アポストリ教会 1575年再建-18世紀改修
ジュゼッペ・ペドーロ改修
7世紀頃には存在したとされている教会で、1575年に再建。
その後も再建が繰り返され、18世紀にジュゼッペ・ペドーロが改修しています。
ファサードは煉瓦造りで、内部は単廊式の教会です。

ヴァルメラーナ館 - Palazzo Michiel ( 美術館 )
カ・ドーロ の少し手前 右岸 / カンナレジョ地区

フォスカリ・ダル・プラ館 ( 4つ星ホテル ) 15世紀後半
伝統的なヴェネツィア建築の邸宅。
1521年にマントヴァ公使館 ( ゴンザガ公爵の公邸 ) となりました。
カ・ドーロ停留所 右岸 / カンナレジョ地区

左側の建物 /ペーザロ館 - Hotel Pesaro Palace ( 4つ星ホテル ) 15世紀
ヴェネツィアン・ゴシック建築
右側の建物 / サグレード館 - Ca' Sagredo Hotel ( 5つ星ホテル ) 14世紀末
ヴェネツィアン・ゴシック様式 の特徴と言える 四つ葉状柱頭 が
見られます。
カ・ドーロ停留所 右岸 / カンナレジョ地区

カ・ドーロ (黄金の館 )
カナル・グランデに面する邸宅で、最も美しいと言われている建物。
次日に訪問するので、詳しくはその時に紹介します。
カ・ドーロ~サン・スタエの間 右岸 / カンナレジョ地区

右端の建物 / レーヴィ・モレーノス館 16世紀
カナル・グランデに面する庭と大きなテラス、そして1階に大きな
2連のアーチを持つ建物。
中央の建物 / コンタリーニ・ピザーニ館 17世紀改築
中央左側の建物 / ボルドゥ・ギーズィ・コンタリーニ館 17世紀
上の建物の左隣りの3階建ての建物 / ダ・レッゼ館 15世紀
左端の建物 / グッソーニ・グリマーニ・デッラ・ヴィーダ館 ( 裁判所 )

右側の建物 / コンタリーニ・ピザーニ館 17世紀改築
最近の改修によるものなのか、立面はいたって単純ですが、中央の
半円アーチの3連窓とシンメトリーな全体構成は、ヴェネツィアでは
見慣れたスタイルです。

ポルティコの右端に残る、柱頭が大きなゴシック様式の柱は、建築
当初の名残りと考えられています。
中央の建物 / ボルドゥ・ギーズィ・コンタリーニ館 17世紀
1階は粗石積み。
カナル・グランデに面する1階玄関、2階の露台付のセルリアーナ式の
開口部、3階の半円アーチの3連窓は、立面の右端に設けられ、2・3階の
窓は露台付きで、立面全体に水平ボーダーが施されています。
左側の建物 / ダ・レッゼ館 15世紀
前面に庭を持ち、中央よりやや右寄りに尖頭アーチの3連窓がある、
3階建てのゴシック様式の建物。

左側の建物 / グッソーニ・グリマーニ・デッラ・ヴィーダ館 ( 裁判所 )
ミケーレ・サンミケーリ設計? 1548-1556年
2・3階の中心部にドリス式の柱で支えられた露台付の半円アーチの
4連窓があり、両側には2個づつの矩形の単体窓を持つ、シンメトリーな
立面の建物。
かつてはファサードに、ティントレットの花のモチーフと肖像画が
描かれていたとか。
右側の建物 / ダ・レッゼ館
カ・ドーロ~サン・スタエの間 右岸 / カンナレジョ地区

運河の左側の建物 / グッソーニ・グリマーニ・デッラ・ヴィーダ館
( 裁判所 )
写真中央の運河 / ノアーレ川
運河の右側の建物 / ダ・レッゼ館
サン・スタエ停留所の対岸辺り 右岸 / カンナレジョ地区


左端の建物 / バルバリーゴ館 16世紀
左側のの2連窓の建物と右側の3連窓建物の二つを結合した建物。
中心辺りの結合部で各階にズレが見られます。
中央の薄黄色の建物 / ズリアーン・プリウーリ館 17世紀
半円アーチの窓数は2個づつで左右同数ですが、中止から左にズレた
位置に、露台付のセルリアーナ式の開口部があります。
右側のオレンジ色の建物 / ルオーダ館 17世紀
2・3階の立面の中央にセルリアーナ式の開口部、両側に2個づつの
矩形の単独窓を持つ、シンメトリーな立面の建物。
右端の白い建物 / カーザ・ヴェッルーティ 16世紀建築 - 19世紀改修
カナル・グランデ沿い殆どの建物が、総3階か総4階である中、各階が
少しづつセットバックさせたテラスがあり、切り妻屋根の建物。
サン・スタエ停留所の向い 右岸 / カンナレジョ地区

マッダレーナ川左岸の建物 / モリーン・クェリーニ館 17世紀
カナル・グランデとマッダレーナ川との鈍角な角地を利用した
ファサードを持つ建物。
中央の運河 / マッダレーナ川
マッダレーナ川右岸の建物 / バルバリーゴ館
右端の薄黄色の建物 / ズリアーン・プリウーリ館

モリーン・クェリーニ館 17世紀
カナル・グランデとマッダレーナ川との鈍角な角地を活かしたファサードの建物。
左面の右側には、カナル・グランデに面する半円アーチの玄関が設けられ、2階には簡略化されたセルリアーナ式窓があり、左面の右側には3列、右面には2列の単独窓が配されています。

左端の建物 / エーモ館 17世紀
マッダレーナ川左岸の建物 / モリーン・クェリーニ館
中央の運河 / マッダレーナ川
マッダレーナ川右岸の建物 / バルバリーゴ館
右端の薄黄色の建物 / ズリアーン・プリウーリ館
サン・スタエ停留所の対岸辺り 右岸 / カンナレジョ地区

左側の茶色の建物 /
エーリッツォ・アッラ・マッダレーナ・ジャ・モリーン館 15世紀
ファサードの左側、2・3階に5連窓を持つゴシック建築。
2階の5連窓には四つ葉状柱頭が施され、右壁の単独窓も含めて、
窓には四角い縁取りがされています。
右側の白い建物 / ソランツォ・ピオヴェーネ館 16世紀
カナル・グランデに面する半円アーチの玄関と共に、2・3階の3連
アーチj窓を中心に、左側壁面には1つ、右側には2つの半円
アーチの単独窓が開けられ、壁の中央にレリーフが施された、アン・
シンメトリーな立面の建物。。
サン・スタエ~サン・マルクォーラの間 右岸 / カンナレジョ地区

ヴェンドラミン・カレルジ館 マウロ・コドウィッチ設計
1481年~1509年
アンドレア・ロレダンの注文により建てられ、ロレダン家の財政が傾いた為、1581年に売りに出され、1638年にはカジノが運営され、かの「カサノバも足を運んだ」とか。
現在も2階にカジノフロアがあります。
中世ゴシックからルネサンスへ過渡期を代表する堂々たる白い邸宅で、作曲家のワグナーがヴェネツィア滞在中の1883年に、この館で亡くなったことから、一部がワーグナー博物館になっています。

ランド・コルネール・スピネッリ館でも見られた、中世トスカーナの伝統的な窓の意匠を取り入れた、大きな半円アーチの中に2つの半円と小さな円を組み合わせた窓は、イオニア式の列柱と共に、この館の大きな特徴となっています。
コーニスには歯飾りなど三重の装飾が施され、フリーズには鷲や馬などの彫像も見えています。
リーヴァ・ディ・ビアシォ停留所の向い 右岸 / カンナレジョ地区

左側のドーム + 鐘楼のある建物 / サン・ジェレミア教会
13世紀に建てられたものを18世紀に改修。
煉瓦造りのロマネスク様式の鐘楼は13世紀に建設されたもので、
ヴェネツィアで最も古いものの一つです。
サンタ・ルチーア駅建設に当たり、解体された教会に安置されて
いた聖遺体 ( サンタ・ルチーアの遺体 ) を移した教会。
主祭壇の硝子の棺にサンタ・ルチーアの遺体が安置されています。
右側の建物 / ラービア館

ラービア館
アンドレーア・コミネッリ設計? 18世紀前半
17世紀中頃に建設が始まり、18世紀前半に完成した豪華な邸宅。
カナル・グランデとカンナレージョ運河に面した2面のファサードは、華麗な彫刻で飾られています。
1階の外壁は質素な切り石積ですが、2階はイオニア式、3階はコリント式の角柱が、等間隔に並んだ大きな半円アーチ窓の両側に施されています。
水平方向に関しても、2・3階共に連続した露台が施され、コルニスやフリーズの豪華な装飾も目を引きます。

フリーズ部に開けられた楕円形の窓の間には、ラービア家の紋章である鷲の彫刻が施され、2・3階の半円アーチ窓には顔型のキーストーンが飾られています。

左側の鐘楼のある建物 / サン・ジェレミア教会
運河左岸の白い建物 / ラービア館
中央の運河 /
右端のオレンジ色の建物 / エーモ館 ( 現宿泊施設 ) 18世紀

左端の建物 / フランジーニ館
2階建てと右側の建物 / サン・ジェレミア教会

左側の白い建物 / フランジーニ館 ジュゼッペ・サルディ設計? 17世紀後半
イオニア式の列柱とアーチが規則正しく並んだ、バロック様式の建物。
低層部の粗い石積も特徴でしょう。
右側の2階建ての建物 / サン・ジェレミア教会 の一角

フランジーニ館 のファサード詳細。
実に彫の深い重厚な装飾です。 キーストーンには人面の彫像が飾られています。

この後、フェローヴィア停留所 で下船し、船を乗り換えて サン・トマ停留所 に向かいます。
※ この記事内の説明文は「Wikipedia」「週刊ユネスコ 世界遺産 ヴェネツィアとその潟」「21世紀シリーズ ヴェネツィア」「イタリア、とりわけヴェネツィア」「Google マップ」等を参考または参照しています。
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