宿泊予定のセンチュリーホテルに車を止め、今回の視察の主目的である七日町通りに向かう前に、先ずは裏通りを散策しながら会津若松市役所本庁舎に向かいます。

あら池 うなぎ店
所在地 / 会津若松市馬場町1丁目1-50
建設年 / 不明、 創業 / 1930年代、1950年代に移転
表から見ただけでは、定休日なのか廃業してしまったのか定かではありませんでしたが、食ログには載っているので、この日は定休日だったようです。
電車で「会津の旅」と言うサイトには
「あら池の創業は1930年代で、1950年代にこの場所へ移転してきた。
表から店を見ると小さな定食屋のようだが、実はかなり奥行きがある、明治から大正時代に建てられた大きな、そして残すべき建物なのだ。
通りがかっただけでは気づかないかもしれない、貴重な建造物のひとつだ。かつては呉服屋、旅館、ダンスホールなどが営まれていたという。」
と記されています。
上記の文面から、この建物が建てられた時期ははっきりしませんが、戦後の建物だとはお思えないので、大正末期か昭和初期に建てられたと思われます。

まるで鐘楼の様なペントハウスには、古典的なロンバルディア帯や半円アーチ窓が施されていますが、2階部分は丸窓やアールデコ風の直線的なモダンなデザインです。

あ舞らや
所在地 / 会津若松市上町1丁目6

1984年より蔵を改造して営業している、なかなかいい感じのショット・バーです。

会津若松市役所 本庁舎
設計者 / 内田建築設計 施工 / 戸田建設
建設年 / 1937年 ( 昭和12年 )
所在地 / 会津若松市東栄町3-46
この建物が竣工したのは、日本が中国との泥沼の戦争に突入した1937年。
当時持て囃された帝冠様式は採っていないものの、時勢を窺わせる重厚で質実なデザインで、近世復興式の豪壮な建築様式と言われたそうです。
向かって右側のウイングが、2m程前に出るアンシンメトリーな正面立面。
1階中央の二連アーチのエントランスは、2・3階を貫く様にデザインされた縦長の四連アーチと見比べると、開口高さが低過ぎて、ややずんぐりした印象です。
どことなく国会議事堂を思わせる塔屋と3階部のコーニス部、そしてエントランスの庇の先端にもロンバルディア帯が施されていますが、何故か四連アーチの上部だけはロンバルディア帯がありません。
時計を取り付ける為かと思いましたが、時計のない側面でも同じ様になっています。
不自然な気がるのは私だけでしょうか?

玄関から左側の正面と、左側面の1階部分の石張りの目地は、他とは幅広で深くとられています。

正面の四連アーチの間の幅細の壁には、かなり簡略化されたコリント式のオーダーが施された化粧付柱が見られますが、側面の三連アーチ窓に施された化粧付柱をよく見ると

三連アーチ窓の両サイドの化粧付柱が、縦に半分に切られた様になっています。
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