今回はステンドグラスと言うべきか、ガラスブロックと言うべきか微妙な感じの美しい開口部を中心に紹介します。何と呼ぶのが正確な呼び方なのかは定かではありませんが、ここではこの抽象模様の入った色ガラスをステンドグラスと呼ばせてもらいます。
コンクリート打ち放し と並んでこの教会を構成する要素は、ご覧の通りの色鮮やかなステンドグラスです。
ここでは一枚が50cm足らずの四角いコンクリートパネルに、10cm角程度のステンドグラスを4枚づつ嵌め込んでいます。
正方角形と長方形だけでなく、三角形や円形を組み合わせたコンクリートパネルには、その形に合わせた様々な模様のステンドグラスが嵌め込まれています。
数えてみるとコンクリートパネル種類は数種類しかありませんが、パネルの組み合わせと嵌め込めれたステンドグラスの模様によって、限りなく変化に富んだ模様に見えるのです。
ステンドグラスの色合いは、入口に近い部分は淡い黄色・黄緑・水色。奥に行くに従って オレンジ・ピンク・赤 ⇒ 紫 ⇒ 青 と変化して行きます。
ステンドグラスの色合いは1スパンごとにの変化していますが、変わっているのは色合いと十字が重なる部分のモーリス・ドニが描いた「受胎告知」などのキリストの逸話を描いた部分だけで、その他の小さなブロックの幾何学模様はどれも同じ構図が使用されているようです。
このステンドグラスはパイプのマドモアゼルと言われたマルグリルト・ユレの手により作成されました。
受胎告知
北側壁面 2・1スパン目
北側壁面 2スパン目 このスパンは薄緑の十字架が目立ちます。

北側壁面 4スパン目
北側壁面 5スパン目
南側壁面へ
南側壁面 1・2・3スパン目
南側壁面 2スパン目
南側壁面 2・3・4スパン目
南側壁面 3スパン目
南側壁面 3・4・5スパン目
南側壁面 4スパン目
南側壁面 5スパン目

聖堂の最奥。祭壇後方のステンドグラスは濃い青色です。
海の底の様でもあり、夜空の様にも見える濃いブルーに、赤く縁取られた十字架が浮き上がって見えます。
もう一つのサント・シャペルと言われるに相応しい美しさです。