今回はマレ地区散策の2回目。
青い線が今回歩いたコースです。
目指す ポンピドゥーセンター が見えて来ました。
9 ジョルジュ・ポンビドゥー国立芸術文化センター
ポンピドゥーセンター の北西側に出たみたいです。建物の西側にはちょっとした広場が在りますが、建物が大きくて全体を写すことが出来ません。
一部改修工事中でしたが、元々が仮設足場のようなデザインなのでそれ程違和感がありません。エスカレーターを覆うガラスのチューブも目を引きます。
北側も鉄骨剥き出しのデザイン。築後40年以上を経た現在でも、充分斬新性が感じられます。
設計者 / レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース
建築年 / 1977年
所在地 / パリ4区、サン=メリ地区
1969年、近代芸術の愛好家であったジョルジュ・ポンピドゥー大統領が、近現代芸術拠点を設ける構想を発表し、1977年、ジスカール・デスタン大統領により落成式が行われました。当初はエッフェル塔の完成当時と同様に、デザインが斬新過ぎて歴史的建築物が建ち並ぶ、パリの美観を損ねるなどの批判が噴出させた話題文化施設です。80年代前半に大学で建築を学んだ私達の年代の者にも、思い入れの深い建築の一つです。
10 ポンピドゥーセンター 北側のランビュート通り
11 今ではマレ地区の街並みに、すっかり馴染んだ感があります。
北東側 ( ランビュート通りとボーブール通り) の交差点から。
建物全体を捉える為に広角レンズに変えてみます。
西・北の両面はシルバーに塗装されたスチールトラスや露出された巨大なブレースが特徴でしたが、ボーブール通りに面する東面は露出され青や緑や赤に塗装された設備配管が特徴です。アスファルトから突き出た白い巨大な吹出口を、オブジェとして協調しています。
シルバーの鉄骨とガラスチューブのエスカレーターが印象的だった西側とは、かなり印象が異なります。
南東側 ( サン=メリ通りとルナール通り) の交差点から。
南側の立面は、西・北側とお同じような、スチールトラスを露出させたデザインです。
ルナール通りからサン=メリ通りに入りストラヴィンスキー広場へ。
13 ストラヴィンスキー広場
広場には長方形の池が在り、お隣の ポンピドゥーセンター の派手な色彩にも負けない、派手な色彩のオブジェが並んでいます。
ストラヴィンスキーとはロシアの作曲家の名前で、1913年に「春の祭典」をパリで上演します。当時としてはあまりに前衛的な内容だったらしく、全くパリ市民に受け入れませんでしたが、現在では偉大な作曲家として認められています。彼のチャレンジ精神がポンピドゥ・センターのコンセプトに合致したのでしょう。
派手な色彩のキッチュなオブジェは、スイスの芸術家ジャン・ティンゲリーとフランスの画家ニキ・ド・サンファル夫妻よる「自動人形の噴水」と言うアート作品。
ストラヴィンスキー広場越しに ポンピドゥ・センター の南側立面を見る。
広場の南側は サン・メリー教会 の側面に面しています。
14 サン・メリー教会
創建は13世紀初頭で、現在の教会は16世紀に建てられました。
ラテン十字型 - 五廊式 ゴシック様式 の教会堂
パリの美しい教会の1つとして知られ、小ノートルダムとも呼ばれているそうです。紀元700年にパリに巡礼に訪れたあと死亡した聖メリが名前の由来で、その遺骨は教会の地下室に埋葬されています。
サン=メリ通りとルナール通りの交差点に戻り、サン=メリ通りを東に歩いて行きます。
15
16 アルシーヴ通りとの交差点
この交差点を右(南)に少し入ったところに
B ビレット教会
16 の交差点に戻りアルシーヴ通りを左 ( 北 ) に向かいます。
C Maison dite de Jacques Coeur ( ジャック・クールの家 )
D 建物の名前も建設された年代は不明ですが、素敵な建物です。 パリ市内では少し歩けば、この建物のように歴史やロマンを感じさせる建物に出会うことが出来ます。
装飾も凝っています。
フラン・ブルジュワ通りとの交差点まで進みます。
E スービーズ館 ( フランス歴史博物館・国立公文書館 )
この交差点を右折してフラン・ブルジュワ通りに入りますが、ちょっとだけこの先のアルシーヴ通りをSVで見てみましょう。
F Convent of Mercy
アルシーヴ通り左 ( 西 ) 側、スービーズ館 の向の建物
E 再び スービーズ館 まるで城の様ですね。
オドゥリエット通りとの交差点
右側が スービーズ館 まさに城壁です。左に見えるのが ゲネゴー館。
G ゲネゴー館 ( 狩猟自然博物館 )
設計者 / フランソワ・マンサール
建築年 / 1655年
所在地 / パリ3区
アルシーヴ通りとフラン・ブルジュワ通りとの交差点に戻り、フラン・ブルジュワ通りに入って行きます。
E スービーズ館 ( フランス歴史博物館・国立公文書館 )
設計者 / ピエール・アレクシス・ドラメール
内部装飾設計 / ジェルマン・ボフラン
建築年 / 1709年
所在地 / パリ3区
スービーズ館 は、ルイ14世の時代、建築家ドラメールによってロココ様式で建てられました。ロココ様式の豪華な内部装飾はジェルマン・ボフランが行っています。16世紀にスービーズ侯爵が買い取って改装が加えられ、18世紀には多くの文化人によるサロンや演奏会の場となりますが、フランス革命の時代に政府に没収され、現在は国立古文書館として利用されてます。