fc2ブログ

アクトデザイン凛太郎のブログ

住まいのこと、ネコのこと、身の回りのこと、今思うことを綴っていきます

パリ旅行記 - 38 ( 三日目 ) サン・シュルピス教会

忙しにかまけて パリ旅行記 の更新が前回から2ヶ月以上も空いてしまいました。

先ずは前回の最後に引き続き 教会前の広場から観た サン・シュルピス教会 の外観から。

p2241815-1_20201023162632b3a.jpg

左右の鐘塔のうち、向かって左側の塔が僅かに高く見えます。

塔の高さは34ⅿ。

左右に鍾塔が聳えるシルエットから、ノートルダム大聖堂の様なゴシック教会かと思ってしまうかもしれませんが、よく見てみると一層目はドリス、二層目はイオニア式の古典的なオーダー柱を施したローマ式コロネードを用いた重々しいデザインの新古典主義様式の教会であることが分かります

p2241814-1.jpg

高さが違って見える鍾塔は、デザインも左右で異なります。

向かって左側の鍾塔は、4方に三角のペディメントを設けた正方形の小神殿風の下部層に、イオニア式の半円形の付柱を施した下部層よりも一回り小さな円形の上層が載っています。

p2241813-1.jpg

向かって右側の鍾塔は、下部層は4角の面をとった8角形の平面で、ペディメントは半円形になり、上層の付柱が、やけにあっさりとした物足りない仕上がりなのは、未だに未完成だからだという事です。

建設は1646年にのルイ13世の王妃アンヌ・ドートリッシュの命により、ルイ・ル・ヴォーを中心に設計が始められます。正面はロココ様式を得意とする建築家メソニエによって1726年によってデザインされますが、後に古典主義様式ジャン・ニコラ・セルヴァンド-ニの案が採用されます。工事は何度も中断されながらも、1745年に完成しますが、1762年には火災、1770年には落雷により正面が破損され、最終的にはシャルグランによって修復されたそうです。何故右側の鍾塔の最上部が、未だに未完成なのかに言及する資料は見付けられませんでした。

p2241859-1.jpg

A. 出入口の両側の壁龕には、二人の聖人と思われる凛々しい彫像が置かれています。写真は向かって右側の彫像です。

p2241857-1.jpg

B. 中央出入口辺りから身廊を通して中央祭壇方向を見る。

聖堂の奥行きは最長部で113ⅿ、幅は58mあり、パリではノートルダム大聖堂に次ぐ大きさです。

p2241856-1.jpg

2. 聖堂内部の平面構成は身廊の両側に側廊を配した3廊式。 短い翼廊的な部分があるので、十字型プランと言えそうです。 

   サン・シュルピス平面図-3

側廊の外側に大中小づらりと祭室 ( チャペル ) が並んでいます。どの写真がどの祭室か分かる範囲で、写真に上の図面の番号を記入してゆきます。

先ずは入り口から側廊を時計回りに進んで行きます。

p2241854-2.jpg

24.

p2241858-1.jpg

J.

p2241818-1.jpg

22.

p2241819-1.jpg

20.

p2241820-1.jpg

20. キャンドルの光に浮かび上がった彫像が美しいのでアップでもう一枚。

p2241822-1.jpg

C. 左側周歩廊を見る

p2241827-1.jpg

D. 中央祭壇 の上部見上げ

p2241823-1.jpg

D. 中央祭壇

p2241823-2.jpg

キリスト像

p2241824-1.jpg

19. ぺテロ像 ?

左側翼廊部に置かれているのは ぺテロ像 でしょうか?

p2241824-2.jpg

19. ローマのサン・ピエトロ大聖堂内のペテロ像に、顔が似ている気がしますが真偽は分かりません、ただ、右足の足先だけが光っているのは、サン・ピエトロ大聖堂と同じで、皆が御利益御利益を願って触っているからでしょう。

ペテロ像らしき彫像の隣には、この教会が再注目されたきっかけになったものがあります。

p2241825-1.jpg

19. グノモンの日時計

サン・シュルピス教会 がにわかに再注目されたのは、2003年に出版され、トム・ハンクス主演で映画化もされた ダン・ブラウン作ダ・ヴィンチ・コード の中で、この白い大理石で造られたオベリスクとその足元から一直線に伸びる真鍮製の子午線ローズ・ライン と呼ばれて、劇中で重要な要素として登場してからです。

p2241826-1.jpg

ダン・ブラウンは大好きな作家の一人なので、ローズラインにはちょっと興奮しました。

p2241828-1.jpg

17. 中央祭壇の後方の周保廊を時計回りに進みます。

p2241829-1.jpg

16.

p2241830-1.jpg

15.

p2241832-1.jpg


p2241833-1.jpg

13. 教会内で最奥部にある礼拝堂

p2241834-1.jpg

13. 光に照らされた美しい 聖母子像 が目を引きます。

ジャン・バティスト・ピガール作

美しい模様が現れるコリント式の大理石柱はローマ時代の遺跡だそうです。

p2241835-3.jpg

13. 天井画は 聖母被昇天 フランソワ・ルモワール作 

p2241835-2.jpg

13.

p2241836-1.jpg

12. 12・11・10・9 は自信がありませんが前後からたぶん・・・。

p2241837-1.jpg

11.

p2241838-1.jpg

10.

p2241839-1.jpg

9.

p2241840-1.jpg

8.

p2241841-1.jpg

E.

p2241842-1.jpg

F. 右側翼廊辺りから中央祭壇を見る。

p2241843-1.jpg

6.

説教壇

H. 説教壇

p2241845-1_20201026104813d80.jpg

G. 説教壇

p2241844-1.jpg

G. 中央祭壇方向を見る

p2241846-1.jpg

G. 同じ場所から振り返って出入口方向を見る パイプオルガン

1862年にアリスティド・カヴァイエ・コルによって製作されたもの。

パイプオルガン


p2241847-1.jpg

5.

p2241848-1.jpg

4.

p2241849-1.jpg

3. この彫像も サン・ピエトロ大聖堂 にあった ミケランジェロ作ピエタ に似た雰囲気です。調べてみると、やはり題材はミケランジェロと同じ ピエタ でした。

p2241850-1.jpg

3. ピエタ オーギュストクレシンガー作

p2241850-2.jpg

3. 有名な彫像ではないようですが、悲しくも優しい表情が印象的です。

p2241853-1.jpg

1. 内部の最大の見どころは ドラクロワ のフレスコ画だと思います。

p2241851-1.jpg

悪魔を撃つ大天使ミカエル ( 天井画 )

天使とヤコブの戦い ( 壁画 )

p2241851-2.jpg

悪魔を撃つ大天使ミカエル ( 天井画 )

p2241852-1.jpg

天使とヤコブの戦い ( 壁画 )

p2241854-1.jpg

I. の位置から前室を見る

p2241855-1.jpg

B. 中央出入口扉

p2241860-1.jpg

柱頭部はドリス式見えましたが、足元はオニア式のような・・・?

p2241862-1.jpg

外はますます暗く成って来ました。

p2241863-1.jpg


p2241865-1.jpg

サン・シュルピス教会 の右に見える噴水はヴィスコンティ作の 四人の枢機卿の噴水

ヴィスコンティの噴水 とも呼ばれているそうです。

p2241861-1.jpg

サン・シュルピス教会 の前から広場ヴィスコンティの噴水 見る。

スポンサーサイト



  1. 2020/10/24(土) 16:07:00|
  2. パリ旅行記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sumainoact.blog58.fc2.com/tb.php/2367-c5212a43
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)