サン・シュルピス教会 が見所満載だった為に、内部の見学を終えるとすっかり陽が落ちていました。中食抜きで朝から歩き通しだったので サン・ジェルマン・デ・プレ教会 の見学は諦めて早めの夕食をとることに。日本では陽が落ちたばかりの早めの時間夕食は、旅行中では珍しくありませんtが、フランスではこの時間から2~3時間後が本格的なディナータイムです。でも歩き過ぎと空腹で散策を続ける気力は残っていませんでした。
最後の力を振り絞ってサン・シュルピス広場 からBonaparte通り を北に向かい、サンジェルマン大通り とぶつかる五差路に出ると、美しくライトアップされた鐘楼が見えて来ました。
サン・ジェルマン・デ・プレ教会
パリジャンの中でも、左岸を愛する左岸派と言われる人達にとって、心の灯台とも言われている教会です。
教会の起源は6世紀。メロヴィング朝のクローヴィスの子であるシルドベール王が、スペイン遠征の際に殉教したサン・ヴァンサンの遺物を持ち帰り、パリ司教サン・ジェルマンが王の墓と聖遺物を収める為に、542年に建てたのがこの教会の前身です。
8世紀以降はベネディクト会の修道院として栄え「黄金のサン・ジェルマン」と呼ばれる時期がありましたが、9世紀にノルマン人 ( ヴァイキング ) の侵入により荒廃します。
再建は990~1021年にフランス王ロベール二世によって行われ、現在の教会のシンボルである鐘楼も、この時の再建工事の際に建てられた物です。但しこの時は3つの鐘楼が在り、現在は入り口の1つが残っています。
12世紀に入ると、修道僧の収容能力を上げる為の拡張が行われ、1163年に完成します。
17世紀には修道院は更に大拡張され、城壁・物見塔・防塁・濠までを備えた武装能力を高める工事が行われ、この時期最盛期を迎えます。
しかし、革命で多くの部分を焼失し、1821年に行われた修復以降、ほぼ現在の姿に至っています。
幾度となく行われた改修工事の為、内部は様々な様式が混在しているようです。
奥行き65m、幅21m、高さ19mの教会の内部には、分厚い壁に窓や装飾が少ないロマネスク様式の特徴や、回廊や柱、リブ・ヴォールトにはゴシック様式の特徴も見られるそうです。
サン・ジェルマン大通りから見る
以下のサン・ジェルマン・デ・プレ教会の内部の写真は、パリ在住の友人が2021年1月に撮影したものです。友人によると、この教会の内部は、パリの教会の中で最も美しいと言われているそうです。
小雨も降って来たので、この後何処を通ったかはよく覚えていませんが、近くのガラス張りのアーケード街 ( パッサージュ ) の何処かの店に入れたので、やっと落ち着いて座ることが出来てホッとしたところです。
このビールがなんとお美味しかったことか!!
ただ、あまりにお腹が空き過ぎていたのか、意外に量は食べられませんでした。