リシュリュー翼の1階の彫刻を見学した後、中庭を取り囲む東側のシュリー翼へ移動しますが、彼方此方が工事中で塞がれていたり、ある筈の階段が見つからなかったりで右往左往するだけで、終いには何処に居るのか分からなくなってしまいました。散々歩き回った挙句、目当ての絵画にはたどり着けず、結局はシュリー翼の写真は一枚も撮っていませんでした。それでも窓からの景色で居場所を確認出来たのでシュリー翼は諦め、再度リシュリュー翼に戻り、3階のフランス絵画のエリアへ向かいました。
ここではフェルメールのレースを編む女を見たのですが、日本人の女子大学生の団体が絵の前で教授らしき人が講義を始めてしまい、写真を撮ることが出来ませんでした。同じエリアにある筈のガブリエル・デストレとその妹は貸し出し中なのか見付けられずで、結局ここでも写真は無しに終りました。
ここからは混雑が予想されるドゥノン翼へ。まるで工事中の地下鉄の通路のようなシュリー翼西側の通路を通ってドゥノン翼に出ると、急に視界が開けます。そこにはサモトラケのニケ ニケは勝利を表す女神です。
1863年にエーゲ海のサモトラケ島で発見。ご覧の通り頭部と両腕は無くなっていますが、溢れ出る力強さと躍動感から、ヘレニズム彫刻の傑作と言われています。紀元前2世紀初頃、ロードス島の海戦の戦勝記念に造られたものです。風に揺れるキトンの描写が見事です。ギリシャ文明って凄かったんですね。
画家でルイ16世のコレクションの管理者だったユベール・ローベルはルーヴル美術館の初代館長。ロベールが描いた「ルーヴル、グランド・ギャラリー改造計画」には、ヴォールト天井をガラス張りに計画が、既に描かれていました。
さあいよいよモナリザです。モナリザ レオナルド・ダ・ビンチ作 1503~1506年
流石にこの部屋は混んでいて、正面から撮ってないので、少し縦長のモナリザです。
四季 ジョゼッペ・アルチンボルド作アルチンボルドは野菜や果物や花で顔を描く画家で、ミラノ生まれ、ルネサンス期後期マニエリスムを代表する画家の一人です。
再びグランド・ギャラリーに戻って
民衆を導く自由の女神 ウジェーヌ・ドラクロワ作
ヤッファのペスト患者を見舞うボナパルト グロ作 1804年
グランド・オダリスク アングル作 1814年
ナポレオン1世の戴冠式 ダヴィド作 1806~1807年
1804年12月2日にノートルダム大聖堂で法王ピオ7世によって行われたナポレオン1世の戴冠式を描いたもの。本来の戴冠は法王の手にによって行われるものなのですが、実際はナポレオン自らが王冠を戴冠してしまいます。この出来事を描くことを恐れたダヴィドは、ナポレオンが妻ジョセフィーヌに王冠を授け、法王が祝福を与えている場面を絵に残したとか。全く同じ絵がヴェルサイユ宮殿にも展示されていますが、5人の女官一人のドレスの色だけが違っています。
ヴェルサイユ宮殿のナポレオン1世の戴冠式
ドゥノン翼2階の絵画エリアをぐるりと回って、サモトラケのニケの展示してある階段ホールに戻って来ました。
ここまでに美術館の中をグルグルと彼方此方歩きか回っていたので、既にかなり疲れていました。まだミロのビーナスを見ていなかったのですが、何処に展示してあるのか調べる気力もなくなってしまい、諦めて美術館を出ることにしました。他にもアポロン・ギャラリーを見逃したのも心残りです。
ナポレオン・ホールに戻り、ホールの回りの土産売り場でショッピングをして
ちゃんと記念撮影もしてから、改修工事中のノートルダム大聖堂へ向かいます。