夕食の時間迄、まだ30分程時間が有ります。
温泉に入るには、ゆっくり出来る程の時間ではないので、ホテルの近くの日光街道沿いを散策し、お土産とレトロな建物をを探しに出掛けました。
小高い丘の途中に建つホテルを出て、坂を下って 金谷ホテルベーカリー の建物脇を抜けて日光街道へ出て、JR日光駅 方向へ100m程進むと見えて来たのは モルタル造形の看板建築 と 出し桁造り の商店建築です。
日光の那須のラスク屋さん 菱屋
日光の那須のラスク屋さん 菱屋
日光の那須のラスク屋さん
設計者 / 不詳
建築年 / 昭和初期?
所在地 / 栃木県日光市上鉢石町1039
端正で品の良いシンメトリーな立面の建物ですが、残念ながらこの建物についての情報は、まだ見付けられていません。
コルニス ( 軒蛇腹 ) の下の フリーズ 、コーナーの柱型の装飾は、彫は浅いものの、しっかりと施された モルタル造形の建物 です。
菱屋
2階の軒は出し桁造り、国道に面かる2階の窓には、千本格子が施され、1階の店舗は2階よりもは三尺程道路側に延ばして、その部分にも出し桁造りの庇を載せています。
1階屋根の中心当りには、菱型の縁取の中に居るは 眠り猫 の様です。
平屋の飲食店を挟んで、更に レトロな建物 が並びます。
左端の店舗は、今は営業はしていないようです。
その右の真壁の建物は 理髪店
その右の 出し桁造りの建物 は 吉田屋酒店 ( ここでお土産に地酒を買いました )
更に右隣は
麻屋亀田本店
設計者 / 不詳
建築年 / 不詳
所在地 / 栃木県日光市上鉢石町1046
軒から上部の寺院の様な立派な 入母屋屋根 は 和風 を感じますが、
モルタル塗りのオレンジ色外壁など、軒から下の部分は 和風 にも 洋風 にも 中華風 にも見えなくもない不思議な建物です。
更に50m程、日光街道 ( 国道119号 ) を日光駅方向に進むと、またしても立派な屋根の建物が見えて来ます。
吉田屋羊かん本舗
日光は 湯葉 羊かん が名物みたいです。
蔵造りの建物。切妻平入りの店舗です。
腰部分には なまこ壁 も見られます。
設計者 / 不詳
建築年 / 不詳
所在地 / 栃木県日光市中鉢石町903
日光街道沿いのレトロな街並み はまだ続きますが、夕食の時間が近くなって来たので、ここらでホテルに引き返します。
国道の挟んだ反対側にも レトロな造りの羊かん屋さんが在りました。
三ッ山羊羹本舗
創業は1895年 ( 明治28年 )、田母沢御用邸 で静養される皇族方への献上品として、二荒山神社 の御用品としても納められていたそうです。
現在の建物が建てられたのは昭和初期。当時としては非常にモダンな建物だったとか。
設計者 / 不詳
建築年 / 昭和初期
所在地 / 栃木県日光市中鉢石町914
構造も不詳ですが、店舗を見る限り木造か?
ホテルの近くまで戻って来ました
日光物産商会
一見すると、入母屋造り のオレンジ色の大きな屋根が目を引く和風の建物ですが、妻壁に木の構造体 ( 柱・梁・筋交 ) を表した ハーフティンバー の様な部分も見えます。
設計者 / 不詳
建築年 / 1905年 ( 明治38年 )
所在地 / 栃木県日光市上鉢石町1024
国指定有形文化財 / 平成8年指定
創業時は 日光金谷ホテル の土産品店で、伝統工芸の日光彫や木工品、漆器などの製造・販売・輸出を手掛けていました。
昭和3年に 日光金谷ホテル から独立し、土産販売店・飲食専業となり、金谷ホテル の宿泊客の為のパンが評判となり、金谷ホテルベーカリー神橋店 も出店しています。
金谷ホテル へ向かう坂道側は、一階の後方が道路に埋まっている様に見えます。
こちらの妻壁は ハーフティンバー 風のデザインではなく、火灯窓 の頂部の凸凹を省略した様な窓が開いています。
私達が宿泊したホテルも、この坂道を登った所に在るのですが、最後に 神橋 の写真を撮ってからホテルに向かいます。
神橋
「かみはし」と読むのかと思っていましたが、一般には 「しんきょう」、日光名所図会には 「みはし」と読むと記されています。
大谷川 に架かるこの朱塗りの橋は、今まで見て来た東側の商店街 ( 東町 ) と、西側日光山内 ( 西町 ) を結んでいて、橋を渡ると 東照宮 へ続く参道に繋がります。
しかし、昔は将軍や山伏渡るとは出来ず、現在も有料です。
「渡る橋」と言うよりも「眺める橋」とも言われているそうです。
808年に勅により架けられたのが始まりらしく、以後16年に一度架け替えられたらしいです。
1629年 ( 寛永6年 ) と1636年 ( 寛永13年 ) に、日光東照宮の造営に伴って架け替えが行われ、現在の姿になっています。
日光星の宿
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