これまでも何度もこのプログの中で紹介している、藤森照信さん著の「看板建築」でも紹介されているので、かつては道玄坂にも看板建築が存在していたことは認識していたのですが、道玄坂と言う地域がら、とっくに解体されてなくなっていると思い込んでいました。
ところが、去年からお邪魔するようになっていた106さんの「撮るだけ撮ったら腹ごしらえ」と言うサイトの見ていて、この建物がいまだに存在していることを知ったのです。

109の方から道玄坂を登って行くと
在りました。 藤森さんの「看板建築」の中で見た、あの道玄坂1丁目の看板建築群です。
2戸で1棟の建物が、それぞれ異なるデザインで6戸並んで建っています。

左の1棟は2戸ともにキャンプレン屋根

左側の外壁はモルタル仕上げ

右側はタイル貼り
こちらは2階にローマの神殿の様な付け柱が施されています。

真ん中の棟は、左右で間口の広さが異なっています。

左側は切り妻風

右側はボールト屋根風ですが、おそらく道路側の壁面の立ち上げただけの、ハリボテだと思われます。

右側の棟も間口の広さが異なります。

四角いシンプルなデザインですが、左側の2階の窓に、唯一雨戸の戸袋が見られます。
藤森さんの「看板建築」には、「神田や日本橋周辺とちがい、戦前の渋谷は東京の商店街としては辺境の地で、そのせいか看板建築も造りが簡単だ。」と記されていますが、どうしてどうして、廃墟となり、何時解体されてしまうか分からない状態とは言え、昭和レトロを今に伝えてくれる貴重な存在と言えるでしょう。
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